部屋干しにして得たものと失ったもの
洗濯物はお日様のもとで干すもの、という刷り込みで生きてきました。
幸い、これまで暮らしてきたほとんどの家で立派なベランダがあって(唯一の例外は団地住まいの祖父母宅に居候していた時、ベランダがなくて部屋干しにしてたけど、その時の洗濯は家事狂いの祖母がやっていたので私の出る幕がなかった)、洗った衣類はそこに干すのが当たり前だった。
しかし私は、洗濯が嫌いである。
干すのはまあまあいいんだけど、取り込んで、畳んで、しまうという工程が異様に苦手である。
苦手なので、いやいや洗濯して干すけど、取り込みたくなくて取り込みたくなくてつい「明日でいいか」と見ない振りをしてしまったりする。
さすがに人としてどうかと思ったので、ドラム式の洗濯機を買おうか迷ったんだけど、電気代がかかるとか服が縮むとかそもそも本体が高いとかいろいろ悩んで調べてしてるのに疲れてしまって、ますます嫌になって、諦めて、部屋干し用の物干しを買ってみた。
そしたらまあ、干すのも大して嫌じゃなくなって、洗濯が楽になったよ。
どうもベランダに出るための窓の建て付けが悪くて、窓を開けるのすら嫌だったんだけど。
あと猫がいるので、万が一にも外に出ないようにと気を使うのも疲れた(部屋自体のドアを閉めても開けて入ってきてしまうのだ)。
部屋干しするようになったら、その辺りの面倒さも解消されて、しかもこの時期乾燥しているので思ったより乾くのが早いし、干してる間は湿度が微妙に上がるし、いいことずくめだった。
最近の洗剤は部屋干ししても臭くないという話は聞いていたが、そのとおりだった。
十年くらい前に、お風呂場に除湿機を入れて部屋干しした時は、異臭としか言えない臭いが服に染み付いて泣いたものだけど。
そういうわけで、家事の中でも一番苦手というか嫌いだった洗濯に前向きになれて人生が楽になった…が、部屋干しって、部屋の眺めが壊滅的になりますね!
インテリアも何もあったもんじゃない。
部屋干しはしない、と長らく決めていたのは、服が臭くなるのもあったけど、何より部屋が所帯じみてしまうからだった…。
しかし楽ちんさには変えられない。
猫が外に出る心配もいらないし。
でもまあ、干さない時はなるべくハンガーとか出しっぱなしにしないで、物干し竿もしまって、あんまりみすぼらしい眺めにならないよう気をつけたいと思います。