気になること

昔から「死んでいく人の気持ち」に興味がある。
小さい頃にすごく「自分が死ぬこと」が怖かったせいかなと思うし、大抵の人はある時期そういう思いを味わうだろうし、「死んでしまった人の手記」などがこれだけたくさん出版されているということはみんな同じことに興味があるんだろうなとも思う。

ずっと定期的に読み返してるのはこれ。

自殺直前日記 (\800本 (4))

自殺直前日記 (\800本 (4))

読むたびすごく嫌な気持ちになって、私は「芸人の一般人弄り」みたいなのが虫酸が走るほど嫌いなんだけど、原因の一端はこの本にあるのかなあ。わからんけど。別にそこがメインの描写でもないのに。
本人が悪いともまわりの人が悪いとも思わないので、その分余計読んでてストレスが溜まる。
嫌な気分になるのになんで何度も読み返すのか自分でも理解できないんですが。
 

二十歳の原点 (新潮文庫)

二十歳の原点 (新潮文庫)

このあたりも読んでてイライラする。イライラしながら読み返す。イライラするのが楽しいんだろうか。
 
自分で死を選ぶ人の強烈なナルシズムみたいなものが好き…というわけでも全然なくて、本当にただ、「死に向かっていく人はどういう気持ちなんだろう」というクエスチョンに対するアンサーが欲しいだけっぽい。
どういう答えが欲しいとか、どういう答えなら納得するとか、そういうのがわからないままだからあれこれ読んではイライラしてるんだろうなあ。
 
自分から選んだわけではなくて死に直面してしまった人の気持ち、というのも繰り返し想像しては憂鬱になって悪夢を見たりする。
特攻隊や熊害に関する情報を無闇に入れては、でもそれを読んだ時の気持ちを自分でもどうしたらいいのかわからなくて持て余している。
 

八本脚の蝶

八本脚の蝶

これも有名な、自ら命を絶った方の本。

二階堂奥歯は、2003年4月26日、まだ朝が来る前に、自分の意志に基づき飛び降り自殺しました。
このお知らせも私二階堂奥歯が書いています。これまでご覧くださってありがとうございました。

初めてこの文章を読んだ時はすごく衝撃だった。
Webで知ったのはずっと昔で、その時はもう書籍が絶版になってたんだけど、再販されたらしい(?)ので買ってみた。
元気な時に改めて読もうと思います。

自分自身は自殺願望みたいなものは思春期以降の誰でも通り過ぎる時期くらいしか持ってなくて、今思い返すと主には「うまくいかない現実に対する腹いせ」で「自分が死んだらみんなビックリするだろう」というつまらない子供染みた気分から発生したもので、それでもまあ当時の自分にしてみたら小さいキャパシティの中でいっぱいいっぱいギリギリの部分ではあったんだけど、「死んだら誰かの記憶に残るかな、死にたいな」などと甘っちょろいことを大好きな年上の方に言ってみたら(構って欲しい気持ちでいっぱいだったんだと思う)、「え、忘れちゃうよー」ってさらりと言われて、それ以来「死にたい」と思うことは『〆切が過ぎてもサッパリ原稿が上がらない時』*1以外あんまりなくなりました。
おっしゃったご本人は覚えていらっしゃらないかもしれませんがその節はありがとうございました。今も昔も本当に大好きです。
あの時の「え、忘れちゃうよー」っていう声のトーンとかを未だにすごくよく覚えている…。

*1:割と今のこと

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Posted by eleki