観た映画備忘録「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」「窓ぎわのトットちゃん」

映画,アニメ

※上映始まって結構経つのであんまりネタバレとか気にしてません。

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

SNSで「観ろ!」の圧力が怖すぎて喰わず嫌いになる前に観た方がいいなと思ってスッと観てきました。
みんな大好き因習村! 私も大好き因習村!
観たら面白いのはわかっていたのだ。
沙代さんが何より大好きなので救いも何もあったもんじゃねぇ。
いやあ、これを映画でやってくれてありがとうねっていう…。
私の好きなすべてが詰まっていました龍賀沙代…かつてういう子が主役の話を狂ったように書き続けていたのを思い出した。
どこが好きかというのを書くと怒られそうだから書けない令和。でもこれが堂々と上映されたということに本当に拝み伏すしかない。

水木さんとゲゲ郎のバディとかもすごくよかったんですが、とにかく沙代さんにすべてが持っていかれてしまった。
沙代さんの水木への想いとか、水木の沙代さんへの思いとか、最高すぎたね…。
沙代さんは別にあの場面に現れたのなら水木じゃなくてよかったんだろうけど、あの時あの場所に現れたのが水木で、鼻緒を直してくれたのも水木で、膝に足を乗せていいよと言ってくれたのも水木で、だからやっぱり水木じゃなくちゃダメだったんだろうなとも思うんだよな。
そして水木の沙代さんへの最後の気持ちが後悔でしかなかった(と勝手に思い込んでいる)ところも筆舌に尽くしがたく最高でした。死んでいった戦友たちに対するものと同じように、一瞬の辛さ悔しさ申し訳なさはありつつ、次の戦いに向けて瞬時に気持ちを切り替えて生き残る、恨みを晴らすために立ち上がるところが、すごく残酷で美しくて素晴らしい展開でした。
沙代さんは水木のそういう部分も本能的に嗅ぎつけて、あと本質的には情が厚いところに(他にいい書き方がみつからなくてこうなってしまうが)つけ込んで一緒に逃げようとしたんじゃないかなあ、という妄想ですが。
純愛とかじゃないとこがすごくいい。

は~、よかった…。
沙代さんに関しては何をどうふれてもネタバレになってしまうのでSNSとかであんまり垂れ流せず、そして今言葉にしてみようとしても何かうまくいえなくて「違うんだよなあ」となってしまうなあ。
大好きだなあ。
しばらく捏ねくり回します自分の中で…。

窓ぎわのトットちゃん

ゲ謎の予告で観て、どうにもキャラデザが…気になる…というので二の足を踏んでいたんですが、Twitter(現X)の方で「これはすごいぞ」みたいな感想がちらほら流れてきて、観ないと悔やむ気がして観に行った。
原作はもう本当に子供の頃から大好きで、繰り返し繰り返し読んできたものだから、イメージが壊れないかなあと心配だったのもあって最初観に行くか迷ったっていうのもあったんですが、観た直後は「ああ、ちゃんとトットちゃんの映画だ」という感想でした。
ネタバレは目に入れないようにしていたので、「すごいぞ」と言われているのがどの部分を指していたのかはわからないままだったけど、どのあたりを言われていたんだろう。映像か演出か構成か?

映画観たらまた原作読み返したくなったんだけど、書庫で見つからなかったからKindleで買った。
実家にあったのはハードカバーで、その後自分でソフトカバーを買って、文庫でも買った気がするんだけど、今は全部を見失っている(ハードカバーは多分母の家にある)。
こういう時に電書は本当に便利だよ。

勢いでトットチャンネルも読み返している。
これは普通に本棚のすぐ手が届くところにあった。

トットちゃんもいろんな意味でキツいんですが、トットチャンネルの方が胸を抉られるな…大好きなんだけど読むたびにトットの空回りが自分の黒歴史を呼び起こすために非常に落ち込む…。
トットちゃん=黒柳徹子さん(楽しそうに生きている)という図式がなければ読み切らない本ですね両方とも。

そういえば続トットちゃんが出たから買おうと思っていたのにすっかり忘れていた買おう。

映画については、鑑賞後に、こう、じわじわと…いろんな気持ちが込み上げてきて、いろいろ言いたいんですが、語り合う人もおらずにずっとじわじわしているままです。
映画は映画としてすごくいいなと思うんですが、窓ぎわのトットちゃんで自分が好きなところとは相当ズレていたので、割合冷静に観られて、かえってよかったのかなという感じもする。
あとトモエ学園の校歌のくだりは未だに「トットちゃん…許せん…」となって辛くて辛くて無理なので映画では省かれていてよかったです心から。

子供の頃は「やすあきちゃん」と「たいちゃん」の区別がつかなくて読む度に混乱していたのを思い出した。

どっちの映画も近くの席で小学生くらいの子供が観ていて、上映始まってもうるさくて閉口していたのに、終わるころには全員静まりかえっていたのが印象的でした。
ゲ謎はRG12だったと後で知ったんだけど、外で保護者が待っていたから大丈夫だったのか? お母さんたちはどんな気分で感想を聞いたのか…?
ゲ謎にせよトットちゃんにせよ、観た子供には何かしら胸に刻まれた(抉られた?)気配がしたので、とても有意義な作品であったなと思いました。色んな意味で。

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Posted by eleki