すっかり家事を諦めて人に任せるようになったら人生がとても楽
家事、嫌いなわけじゃないんですが、仕事なり趣味なり他にやりたいことがあるとまるっきり疎かになってしまうんですよね。
ルームシェア初めてしばらくの間は、ちゃんとしなくちゃと思って毎日掃除したり自炊したりと頑張っていて、いわゆる「上質な暮らし」を実践できていた気はするんですが(多分…少なくとも今よりは…)、そしたらまったく仕事をやらない日が続いてしまった。
そして丁寧な家事を諦めた。
家事をする時間がないわけではない気がするんですが、日常モードと原稿モードでまったく脳の働きが違っていて、たとえば「午前中は家事、午後は仕事」とか「仕事の隙間時間に家事」というのがまったくもってできない。全然仕事以外のことに頭が向かない。猫のごはんを盛るのと猫の水を替えるのと猫のトイレ掃除と猫を撫でることしかできない。
で、多分同居人も同じ感じで、二人とも仕事の進みに余裕がなくなるとあっという間に家が荒んでいく…。
それでもコロナ以前は人が来るたびにちょくちょく整理整頓もしていたんですが、今は気軽に訪れる人もなく、気づくと廊下にAmazon箱が溜まっていったりしていてね。
私も同居人もさして潔癖というわけでもなく、多少散らかってても死ぬわけでなし、猫の健康にだけ気をつけりゃいいわ、みたいな感じではあったんですが、本当にまったく誰も来なくなったので「片づける」という概念すら吹き飛び、気づけばさすがに…さすがに、心が荒んでいって、むしろ原稿にも集中できない塩梅になってきてしまいまして。
そのうえ私は去年の入院以来体力だけじゃなくて気力の低下も凄まじく、掃除したいけどガッツが出ない。
同居人がある程度片づけてくれる共用スペースはまだしも、自分の部屋は自分でやるしかないのにやる気が起きず、あまりの荒れっぷりに落ち込んでさらにやる気が減退するという悪循環が止むことなく、このままでは静かに体も心も死んでいく…とさすがに危機感を覚えました。
ので、これはもう人の手を、プロの力を借りて何とかしようと。
定期的にお掃除に入ってもらうにしろ、私の部屋が散らかりすぎていて人を入れるのにはばかりがあるというか、この状態で掃除しろって言われても困るだろうねという有様だったため、掃除の前にまず片づけをすることにしました。
元々住んでるマンションの規約で定期的にハウスクリーニングを入れなくちゃいけなかったり、エアコンの掃除を頼んではいて、そういう業者さんをまとめて検索できるポータルサイトを使っていたから、それ経由で整理整頓アドバイザーみたいな方に依頼してみた。
片づけ関係の業者さんはいくつかあったので、PR文などを読み比べて、「あ、この人にやってもらいたいな」って方を選びました。
一回六時間までのコースでお願いしたんですが、何しろオタクなものでとにかく物が多く、まあ一時間もすれば「これは今日だけでは無理」ということがわかったので、二回目もその日のうちに予約しました…。
合計12時間かけて、ひとまず人間らしい住処を作り上げ、いろいろと片づけのアドバイスももらい、今んとこまだ暮らしやすい部屋を保っている。
一応…日々増え続けていく東卍グッズに溺れそうになってきてはいるが…。
で、人に見られてもいいかくらいの部屋になったので、とうとう定期的なお掃除も契約しました。
一応気づいた時に掃除機なりダスキンのモップなりをかけたりして、水回りは使う都度ちょくちょく拭き掃除したりくらいはやってるので、まあ月に一回くらい念入りに水回りと床拭きしてもらえばいいかなと思って、最初は月一三時間でお願いしてみたんです。
が、思った以上に来てくれた人の手際がよくて、「このくらいの作業なら三時間もいらないです」と言われてしまったため、次からは隔週二時間で来てもらうことにしました。
いやお掃除の人ってすごいね…私なら一日かかるわ…。要領悪すぎて…。
一人暮らしの頃にも家事代行の人に入ってもらおうと思ったことがあるんですが、割合お高くて一旦は諦めたんですよね。
でも最近は思ったよりずっと気軽に頼める価格になってることに気づいた。
それで実際頼んでみたら、実家のお母さんがやってくれるみたいな掃除をチャキチャキやってくれる、この圧倒的安心感。
数年前から「共働きの家庭や一人暮らしの人は入れるといい」ってちらほら言われてたのを見ていたんですが、本当にそのとおりだと思いましたわ。
もう仕事でいっぱいいっぱいで人間らしい生活出来てねえわ…っていう一人暮らしの作家さんとか漫画家さんに全力でお勧めしたい。
というかワンオペで子育てしてる人とか、専業主婦(夫)とかも、単発でも定期的でも絶対入れた方がいい気がする。部屋が綺麗になるわ気持ちは落ち着くわでいいことしかないです。
我が家に限ってかもしらんが、一番いいなって思ったのは、隔週で人が来てくれると、その前に整理整頓をやり出すところでした。
廊下の箱を片づけなくては掃除をしてもらえない、片づけよう、この床一杯に散らかした(散らかすな…)同人誌を片づけよう、ってなる。
共同スペースを散らかすのは九割方私なんですが、同居人が寛容すぎて散らかってても怒られないからついついそのままにしていましたけれども、さすがに余所の人が来るとなれば片さなくてはという気持ちになれます。
いやあ部屋が片づいてるっていいなあ。
ずっと家事ができない、だらしないことが悩みだったんですが、プロに任せたら本当ストレス減って最高です。
諦めてようやく、自分がキャパ以上のことを自分に望んでいたんだなあと気づいて、力が抜けたりした。
できないものはできない! 無理! 諦めよう!
家事と上質な暮らしは来世頑張ります。