年の初めにする決まりごとは

日常あれこれ

まあ定番、初詣に行くというのが一番お正月らしいイベントなんですが、今年は体調が不安なので三が日の間に行けなかった。
いつも行く神社が結構な人出なので、早朝の開門直後辺りを狙わないと長蛇の列に数時間並ぶ羽目になってしまう。
体調と人が落ち着いたら行きましょう、ということで後回し。

初詣には行かなかったけれど、神社の近くで毎年お正月だけ売っている和菓子屋さんの甘酒は絶対飲みたかったので、買いに行った。
神社の屋台にもちらほらと甘酒屋さんが出ていて、そういうところのもおいしいんだけど、その和菓子屋さんの甘酒は格別です。
ほどよく上品な甘さ。
お正月というか三が日しか販売していなくて、四日からは店内で無料で振る舞われるので、大体毎年二回は飲みます。何なら毎日飲みたい。お正月以外も飲みたい。

あとは、新しい下着を下ろします。
本当は年末に新しい下着を買っておいて、新年から新品を身につけるのがいつの間にか自分の中の決まりごとになっていたんだけど、暮れに寝込んで身動きが取れなかったので、2日にやっと買えた。
いつからそんな習慣が出来たんだろう、と思い返すと、そういえばデパートの年末セールで、普段はそこそこのお値段のりっぱなやつを、安く買うようになったからだ。
そしていつも行くデパートは現在潰れてすでに存在しないので、「正月に新しい下着をおろす」というきまりだけが残ったのだ…。

それでちょっと違う話だけど思い出したのが、去年末にニュースで「除夜の鐘がクレームで中止相次ぐ」という話題が流れ始めて、それからしばらくすると「除夜の鐘は昭和初期に一般的になっただけで、古くからの習慣ではない」みたいな逆張り記事が出てきて、ちょっとおやおやと思ったんですが、昭和って…古くないですか…!?
一般化して100年近く経っているんだからもう「古くからの続いている文化」でよくないか。
一世紀程度しか続いていないからたいした伝統じゃないし止め、ってなったら、どんな文化も根づかないのではないのか。
みたいなことを、この話題以外でも折りに触れ考える。
江戸時代発祥だろうが平安時代発祥だろうが、始めた時は単なる思いつきだったりしたものが、時代を経て何となくありがたみが出てくるというもので。
私の「新年に新しいパンツを下ろす」という習慣も、デパートが失われ当初の理由(年末売れ残りパンツがセールで安い)が潰えたとて残り続け、二十年三十年経つうちにもっともらしく「新年は新しいものを身につけて迎えるのが正しいお正月の過ごし方」という信念として残り続けるでしょう。

いろんな伝統やら習慣やらの発祥を知るのが好きなんだけど、自分の中で知らぬ間に根づいた習慣の出所を振り返るのも楽しいな、と急に思った正月でした。もう三が日も終わりかあ。

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Posted by eleki