入院してました顛末記
twitterでは何だかんだ呟いてたのでそっちご覧の方はご存じと思われますが、去年の年末くらいから酷い体調不良をダラダラ引き摺り、先月辺りは何かもう寝込むしかなく、今月頭に精密検査して、「手術した方がいいけどこれ以上おなか切るの嫌だろうし、様子見で…」と話がまとまったはずなんですが、誤魔化しきれない激痛に堪えかねて病院行ったら「すぐ手術しましょう」みたいな感じで手術して入院してました。
人生四度目の手術…。
そのうち手術するしかないんだろうなとは思ってたんですが、こんなに早いと思わなかったので、いろいろ予定が狂ってしまって各方面にご迷惑をおかけして申し訳ありません。6月からは本格的に休むつもりで予定を組んでいたはずだったのだ…(その予定も、想定以上に体調が悪くなってしまったので、ずいぶんズレ込んでしまってましたが)。
しかも今回根治じゃなくて対処療法的な手術だったので、また同じことあるかもしれなくて、心底前倒しの大切さについて思い知らされました。
十年くらい前にも同じ病気で同じような手術入院してるんですが、前回よりは状態がよかったので、辛さも入院期間も半分以下なのが幸いでした。前回は呑気に読書とかゲームとかできないままだったけど、今回は読書ができるくらいに体を動かせたので助かった…。
あと病室がすごく綺麗で臭くなくて嬉しかったです、前回はもう毎日家に帰ることばかり考えていた。暗いし臭いしうるさいし。
ネット繋げたのもほんと助かりました、モバイルルーターとiPod touchとiPadとMacBookAir持ち込んでやりたい放題。
いやほとんどiPodしか使えませんでしたが、重くて大きくて。
ということでtwitterではうるさくしてすみません、でも退屈しないですんでありがたかった。構ってくだすった方たちにはありがとうございます。
twitterあんまり話しかけられることがないので、ご心配おかけしたのは本当に申し訳ないなあと思うんですが、文庫の感想とかいただけて元気出た。
そのおかげで退院早まったんじゃないかな!? ってくらいには元気になりました(今月一杯入院するかもって話だったけど、四日くらい早まったよ)。
普段新刊が出てもご感想とかめったにいただけないので、すごく珍しい気持ちでした。
よくtwitter見てる人から「おまえは話しかけづらい」と言われるんですが、弱ってるくらいでちょうどよかったのだろうか。最近あんまりつぶやいてないせいも余計にあるかもしらんですが。
あとちょっと書いておきますが、今回入院したのは別に無茶な生活をしていたせいとかいうわけではないので、その辺ご理解いただけると嬉しいです。
いや私がまったく無茶をして生きてこなかったかといえばそんなこともないんですが、手術するまでにいたったのはそれとは全然関係ない部分なので…たまたま時期的に、無茶をして倒れた方のレポートなどがtwitterで出回っていたからか、その辺誤解されてる方がいらっしゃるようなのが少々弱った身には辛く。
何というか「病気をする人は無茶をしている人」みたいな認識を持つ方もいるようで、でも病気っていうのは運不運とかタイミングみたいなもんにも左右されてなるもんですし、私に限らず体調を崩した者に真っ先にお説教的なことをするのは踏み止まってもらえると嬉しいなあとちょっと思ったりします。
うち父親が肝臓を悪くして亡くなってるんですが、原因は多分医療ミスで、でも入院するたびになぜか私まで知らない人から「だから酒を飲む奴は駄目なんだ」みたいなお説教をいただきまして(うちの父は一滴もお酒飲めない人でした)、お父さん死にかけてるのに何でこんな上から目線でクドクドお小言食らわないとならんのだ的な苦痛を味わうことも多くてですね。
病気する=不摂生、みたいな図式を頭から考えるのはやめといてねっていう。
まあ前回の入院の時には、その父親から「不摂生するから倒れたんだのだろうが」とお説教されたなというオチもあるんですが。オチ?
とはいえやっぱりものを作る仕事などをしていると(家にいていつまでも作業できてしまうので)無理無茶をしてしまうもので、そこから体調を崩す方が多いことも事実だとは思います。
けど私はもう、書くべき人は書くしかないし、生き死には運不運でしかないよなあとも思ってしまう…丈夫に生まれついたかとか、体質の問題を含め。
いくら書くのが好きでもそれで死んだらしょうがないじゃん、って思う人もいるんだろうけど、書いてないなら生きててもしょうがないじゃん、って種類の人もいっぱいだからなあ。
そのしわ寄せが周囲に行ってしまうことに関しては何とも言えないというか、無理をしてまで書くことに反対している人はしわ寄せを食らう側の人ということも多いだろうから、そこを何とも言えない時点で駄目なのかも知らんが。
件のレポートの反応を何となく見てみると、無理のきく20代は無理がきいてしまうから「ふーん」って他人事な感じだし、その無理を経ても生き抜いた40代以上のベテランの人は「まあ死ぬ時は死ぬよな」とか「自分はちゃんと気をつけてるよ(多分こういう人も20代の頃は無理してただろうけど忘れてる)」とかやっぱりどっちにしろ他人事だし、実際周囲に突然死をされた人が数年内にいる30代の人は「とはいえ仕事をやめるわけにはいかんし」と結局無茶をせざるを得ないし、ものを書く人たちには何言っても無駄なんじゃないかなーと思ったりする。
あのレポート私も拝見しましたが、別に啓蒙しようと思ったわけではなく、「書く人」だから「起きたことを書かずにはいられない」ってだけで、あれ読んで「だからみんな気をつけよう!」って感じにRT回ってくるとちょっと違和感がありました。あれは「未だにまんがを書いている」というところまでが作品の一環なのではないだろうか。知らんけど。意識がはっきりしたところのやり取りですごい笑ってしまって、手術痕が痛かったから憎いです。
…という流れを書いておいて何ですが、無茶をしないに越したことはないというか、無茶をするのにも体力が必要ですよねということで、なるべく力が溜められるような生活しなきゃなあとは思ってます。
前回の入院生活やその後の療養期間はかなりきつくて妄想する余地などまるでなかったんですが、今回はポコポコ書きたい話が浮かんで、iPodにメモしてMacでプロット作るみたいな作業に必死でした。体辛いとメモを取るのもままならぬ!
書きたい話だけは常に山ほどある方なので、10年くらい前から「これ死ぬまでに全部は書ききれないんじゃないだろうか」と怯えているのにどんどん増えていって怖い。
何が怖いって、思いついたところで仕事として書くのは無理だろうなっていう、しょうもないネタばっかりで怖い。
同人誌とかWebとか、好きな時に好きなように発信できる場があって本当によかったです。またWeb小説連載とかやりたいなあ。
みたいなことばっかり考えてました。
ご心配くださった方には申し訳ありません、ありがとうございました。
あと病院行くところから入院中何度もお見舞いに来て必要なもの(主に本)を運んでくれたお友達には感謝がつきません…。
今は母親がおうちにいておいしいごはんを作ってくれてます。
早く元気になるね!