新書館小説ウィングス秋号「伯爵令嬢ですが駆け落ちしたので舞台女優になりました」【雑誌掲載/少女向け】
ようやくトラブル続きだった『ハント伯爵令嬢の真実』の幕が上がる。
ウィルの脚本の評判は上々。
けれど開幕後もアクシデントの連続で…?
というわけで伯爵令嬢続篇の後篇です。
発売して時間が経ってしまいましたが、まだまだ書店さんで取り扱いあると思いますし、お取り寄せにも書店さんや新書館さんの方で対応していらっしゃると思いますので、よろしくお願いいたします。
相変わらずラブラブのエディス&ウィルフレッド夫妻です。結婚してないけど。
いやあ書いてて楽しかったです、ものすごく体力を使いましたが…!
「ゾンビ」からの続篇って一体何を書くんだろうと自分で思っていたんですが、「舞台」に立つウィルフレッドとエディスの姿を思いついたらあとはもうトントンとこんな感じの話になりましたと。
今回も夏乃あゆみ先生のイラストがすばらしく…すばらしく…最後の一枚が「イラストにするとしたらそこしかないけれど、しかし状況的に絵に起こしたら面白すぎる」というアレだったんですが、すごく綺麗にしていただいて感激しました…。
ネタバレなので書けませんが、エディスが○○と、ウィルフレッドが××と対峙するシーンの絵も最高でした。とても脇役なのにイラスト一枚持っていったチェスターはひそかに自分で気に入っているキャラクターです。
前篇はひたすら種を蒔く作業だったんですが、後篇でパーッといろんなものを回収できたんじゃないかな~と思います。
なのでよろしければ、前作から前篇とお読みいただいてから、後篇もご覧いただけると大変、非常に、嬉しいです。
可憐で清楚なその美貌から社交界の銀百合とも呼ばれる令嬢エディス。何者かに殺された筈なのになぜか生ける屍として蘇った彼女は、自身を殺害した犯人を探し出そうと決意する。唯一の協力者で剥製師だという謎の青年ヒューゴの助言で周囲の人間を疑ってみるが、全員が怪しく全員が決め手に欠けるのだった。そんなとき、事件のあと一方的に婚約破棄を言い渡してきたウィルフレッドと町で再会する。彼は驚くほど冷たい目でエディスを見て、「なぜお前が生きている」と告げてきて……!?
イラスト:夏乃あゆみ
前作は紙版、電子書籍共に大好評(業界用語)発売中です。
あ~文庫のイラストも最高すぎてずっと眺めていられる。
夏乃先生あってこその伯爵令嬢シリーズだなあと改めて思う次第です。
ありがたいことに、舞台女優の方も文庫化していただける予定ですので、よろしければ続報をお待ちください。
そして今回で小説ウィングス最終号です。
実は今回は前後篇にする予定はなかったんですが(前回はボリューム的に一話じゃ終わらなそうだったので、最初から前後篇予定だったんですが)、前篇の作業中に私が入院してしまったので、しれっと「後篇に続く」にしていただいたりしたんですが。その説は関係者の皆様にはご迷惑・ご心配おかけしました…。
で、そのおかげでと言ってしまうのも迷惑をかけておいて何なんですが、ファイナル号にお邪魔できたので、私個人としてはよかったなあなどと思っております。
余談ですが、入院中、「あと2、30枚も書けば終わるのに」と非常に悔しい思いでいたんですが、回復後に書き上げてみたら200枚以上あったので、私は一体、何をどうまとめる気だったんだ…? とのちのち首を捻ったりしました。あらすじにも終わり方にも何の変更もありませんでした。枚数が把握できないにもほどがある。
小説ウィングスさんには大変お世話になりまして、あれこれ書きたいものはあるけどどこで書けばいいんだこんなものを、という作品をたくさん発表させていただきました。
少女小説も時代によって移り変わって、伯爵令嬢なんかはウイングスさんじゃないと書かせてもらえなかっただろうなあ、というお話なので、最後まで書き切れたことが本当に本当にありがたいです。
お読みくださった方、そしてアンケートを送ってくださった方々にも、感謝の気持ちでいっぱいです。伯爵令嬢はアンケートなかったら続篇が生まれなかったので、言葉に尽くせないほど感謝しています。ありがとうございました。
紙の雑誌はひとまずお休みということですが、Web版でまだまだ続きますので、新生小説ウィングスを私もとても楽しみにしています。
タイミングが合えば私の作品も取り扱っていただけるかなと思いますので、その際には、よろしくお願いいたします。