「伯爵令嬢ですがゾンビになったので婚約破棄されました」裏話

ここのカテゴリのことを11年くらい忘れていたのを思い出しました。

お話の裏話みたいなものがあればちょくちょく書こうかなって思って作ったんだった「楽屋裏」カテゴリ。
いや一時期はFANBOXでやっていたんですが。
商業誌のことはこっちで書いた方が楽なので、こっちでやりますね、11年忘れていたけどね。

書き終えたあとで語ることってあんまりないので更新なかなか難しいんですが、もし「こういうところが聞きたい」のような裏話リクエストがありましたら、教えてください。作品に限らずお答えできそうなとこはお答えしますね。

というわけで十日ほど前に新刊が出ました、ウィングス文庫「伯爵令嬢ですがゾンビになったので婚約破棄されました」です。

可憐で清楚なその美貌から社交界の銀百合とも呼ばれる令嬢エディス。何者かに殺された筈なのになぜか生ける屍として蘇った彼女は、自身を殺害した犯人を探し出そうと決意する。唯一の協力者で剥製師だという謎の青年ヒューゴの助言で周囲の人間を疑ってみるが、全員が怪しく全員が決め手に欠けるのだった。そんなとき、事件のあと一方的に婚約破棄を言い渡してきたウィルフレッドと町で再会する。彼は驚くほど冷たい目でエディスを見て、「なぜお前が生きている」と告げてきて……!?
イラスト:夏乃あゆみ

タイトルをがんばりましたよ。
今こそ! と思ってこのタイトルだったものの、ロゴデザインはずいぶん落ち着いた感じになっていたのでまったく意気込みが伝わらないかもしれませんが、結構勇気を出してのタイトル付けです。
あとがきにも書いたけど、もともとは全然違うタイトルだったのでした。
内容はいつもどおりなんですが、せっかくの婚約破棄、せっかくの伯爵令嬢なのでということで。

今回も、夏乃先生のイラストが本当に美しくてかわいくてかっこよくて、毎度ながら強力に助けられています。
ウィルフレッドはかっこよく、かっこよく、と念じながら書いていたので珍しくへたれでないんですが(本当です)(今回は本当の本当です)、イラストのおかげでさらにかっこいいイメージに! なった気がする! ありがとうございます…泣いちゃう…。
あとヒューゴも最高にかっこいいです。イラストを見たらヒューゴを自分の書いたキャラクターなのにものすごく好きになってびっくりした。
シャンカール先生は脳内から取り出されたかと思うくらいイメージどおりです。
夏乃先生はいつも私の脳から何かを受信しているのでは…? と怖ろしくなるくらい想像していたとおり、そして私の貧相なイメージの上位互換のものを仕上げてくださるので毎回「ヒエッ」てなります。今回もヒェッの連続でした。

どのキャラも、夏乃先生のイラストパワーもあってとても気に入っているので、また書けたらいいなあと思っております。
書き下ろしとか、特典ペーパーとかでエディスたちのいちゃいちゃを書けて楽しかった。
少女向けも気づけば結構な数書いてるんですが、いちゃいちゃシーンをそんなに描いた記憶がないので(というかBLでもあんまりいちゃいちゃシーンを描いた記憶がないのはなぜだ)(致命的なことに気づきそうなので考えるのをやめる)やたら新鮮な気持ちでした。

そういえばこれもちょいちょいコメントなどで書いていますが、このお話、結構前から書きたいなあと思っていたものの、書ける場所もタイミングもなく、そもそも「ヒロインがゾンビというのは飛び道具すぎでは…」と思って躊躇していたんですが、「でも書きたいから書こう!」と思った時に、「ゾンビランドサガ」が放映開始になったんですよね。
で、すごくおもしろくて私も大好きなったので、「ゾンビいけるんじゃない!?」と思うと同時に、「今ゾンビ書いたら、ゾンビランドサガに影響受けたって思われちゃうんじゃ…?」となってしまって、またためらいつつ、放映も終わったし今なら…ということでおととし・去年と雑誌で書きまして。
で、今回の文庫が出る一日前に「ゾンビランドサガリベンジ」が始まったよ。どんなタイミングだよ。
まだ一話目ですが、やっぱりおもしろいよねゾンビランドサガ。

という思い出のあります「伯爵令嬢ですがゾンビになったので婚約破棄されました」、もし未読の方はよろしければお手に取っていただけますとさいわいです。
よかったらご感想などいただけますとますます嬉しいです。

楽屋裏

Posted by eleki